GENERATIVE AI / RAG

生成AIを、社内業務とデータにつなぐ。

「自社の情報を踏まえて答えてほしい」「確認を挟みながら定型作業を進めたい」。こうした業務に合わせて、生成AI・RAG・AIエージェントの使い方を検討します。

アルネッツは、生成AIを社内データと日々の業務フローにつなぐ設計と実装を行います。何を参照させ、誰に見せ、どこから人が確認するのか。業務システムとして設計します。

WHAT'S HAPPENING

生成AIが、社内業務に届かない

一般的な質問への回答や文章の下書きなど、既存のサービスで取り組める用途もあります。

社内の規程や製品資料、過去の問い合わせを踏まえた回答が必要な業務では、生成AIを社内データにつなぐ設計が必要になります。

RAG(検索拡張生成)とは、質問に関係する社内の文書を検索して取り出し、その内容をもとに生成AIが回答する仕組みです。ただし、文書を渡せばすぐ使えるわけではありません。

  1. 01対象にする文書の範囲
  2. 02更新の回し方
  3. 03部署ごとの権限

検索・回答の品質を確かめるとともに、これらの運用条件を整理します。

生成AIを社内業務で使うための設計と実装を行います。社内ナレッジ検索、RAG、社内AIチャット、議事録・要約、文書作成支援、問い合わせ対応支援、一部業務の自動化が中心です。

既存システムとの接続方法、API連携、権限やログの設計については、既存システムへのAI連携をご覧ください。

WHAT AI CAN DO

生成AI・RAGの業務での使いどころ

情報を探す、まとめる、下書きを作る作業などが活用の候補になります。日々の業務のなかで、実際に時間がかかっている部分から検討します。判断の幅が限られた定型作業を任せる形も、この延長にあります。

図は左右にスクロールしてご覧ください。

いま規程のPDFを探すどこにあるか分からない総務に聞く担当者の手が止まる返事を待つ人によって答えが違う情報探しと確認に時間がかかる社内AIチャットで社内AIチャット聞きたいことを文章で入力出張の宿泊費の上限は?考え中回答1泊あたり、一般社員は 9,000円、管理職は 12,000円です。役職で上限が変わるため、両方をお伝えします。根拠出張旅費規程 第8条(宿泊費の上限)該当箇所をそのまま開いて確かめられる該当箇所を開く規程の原文で確かめてから使うキーワードが一致しなくてよい対象にする文書は先に決めるどの資料のどこを見たかを示す根拠を見て、迷えば担当者に聞く
社内AIチャットの動き。入力 → 考え中 → 根拠つきの回答 → 人が確かめる
  1. 01

    社内ナレッジ検索・社内AIチャット(RAG)

    社内の情報を探す時間が課題になっている業務が対象です。

    規程、マニュアル、過去の資料、議事録、過去の問い合わせ対応。「どこかにあるはずだが、誰に聞けばいいか分からない」情報を探す時間を短くすることを目的に設計します。キーワードが一致しなくても、聞きたいことを文章で入力して探せる形にします。

    回答だけでなく、どの資料のどの部分を根拠にしたかも示します。

    新しく入った人が自分で調べられるようになる、経験のある人に集中していた質問が分散する。時間の削減だけでなく、こうした変化を目的に検討されることもあります。

    対象業務に合う場合は、参照する文書を絞って始め、運用しながら用途を広げる方法を検討します。

  2. 02

    議事録・要約

    会議の録音や記録から、要点、決定事項、次にやることを整理します。音声認識と組み合わせる場合は、会議の形式や参加人数に合わせて構成を検討します。

  3. 03

    文書作成支援

    報告書、提案書、社内向けの案内文などの下書きを作ります。過去の文書や社内の書式を参照させることで、体裁の揃った状態から始められるようにします。担当者による書き方のばらつきを抑える目的でも検討されます。

  4. 04

    問い合わせ対応支援

    過去の対応履歴やFAQを参照し、回答案を提示します。ここでは、担当者が回答案を確認・修正してから送信する構成を扱います。回答の早さだけでなく、担当者によって内容がばらつきにくくなる効果も見込めます。

  5. 05

    一部業務の自動化(AIエージェント)

    AIエージェントとは、目的に応じてAIが次の操作(文書の検索、社内システムの参照、入力など)を選び、複数の手順を続けて実行する仕組みです。手順をあらかじめ固定して動かす仕組み(バッチ処理やRPA)との違いは、「次に何をするか」をAIが選ぶ点にあります。

    対象にするのは、入力内容の分類、必要書類の確認、定型的な転記など、判断の幅が限られた作業です。次の操作をAIが選ぶ仕組みだからこそ、アルネッツでは、対象を限定し、人が確認できる形で任せる進め方を前提にしています。

    • 対象にする業務と手順を洗い出し、自動で進める範囲と人が判断する範囲を分ける
    • エージェントが操作できるシステムと権限を、業務に必要な範囲に限定する(参照のみか、書き込みまで許すか、どのアカウントで動かすか)
    • 途中の処理内容を記録し、後から追えるようにする
    • 例外や判断に迷う内容が出た場合は、処理を止めて担当者に渡す
    • 社外への送信や業務システムの記録更新などは、業務への影響を踏まえ、実行前の確認・承認が必要な範囲と方法をお客様と検討する

    対象範囲を広げるかは、運用しながら判断します。どこから人が確認するかの線の引き方は「人が確認する範囲を決める」で扱います。

WHAT TO DECIDE

RAGで社内データを参照させるために決めること

RAGを作るとき、実際に検討が必要になるのは次の点です。

図は左右にスクロールしてご覧ください。

0102・03040506 社内文書 取り込み・更新 検索 回答+根拠 人が確認 対象範囲を決める 誰がいつ反映するか 権限を反映する 参照箇所を示す 確定させる 確認した修正を、参照文書や設定の見直しに活かす
社内データを参照して回答するまでの流れ
  1. 01

    どの文書を対象にするか

    すべてを対象にすると、古い資料や下書きが混ざり、回答の信頼性が下がります。対象にする範囲と、除外する範囲を先に決めます。

    第三者が作成した資料や会議の録音は、利用・共有できる範囲と取り扱い条件を確認して対象を決めます。保存・削除の担当も、お客様と当社で整理します。

  2. 02

    更新をどう回すか

    規程やマニュアルは更新されます。更新した文書をいつ、誰が、どうやって反映するのか。手作業にするか、自動で取り込むか。文書を持っている部署が更新し、取り込みは仕組み側で自動にする、といった分担も含めて、運用の担当を決めておく必要があります。

  3. 03

    文書の形をどう扱うか

    スキャンした紙、表計算の帳票、図の多い資料は、選ぶ仕組みによって取り込み方が変わります。文字や表の抽出、画像の扱いを含め、実際の資料で検索・回答に使えるかを確かめます。

  4. 04

    権限をどう反映するか

    部署や役職によって見られる資料が違う場合、文書を取り込む時点で誰が見られる資料かを一緒に記録し、検索の時点で利用者の権限に合わせて絞ります。検索や要約を経由することで本来見られない情報が出てしまわないよう設計します。

  5. 05

    根拠をどう示すか

    回答と一緒に、参照した資料と該当箇所を示します。利用者が自分で確かめられる状態にしておくことが、業務で使い続けるための条件になります。

  6. 06

    どう確かめるか

    実際の業務で使う質問を集め、想定した回答が返るかを確認します。利用環境やデータに合わせて調整を重ね、業務で使える水準かを判断します。

    参照情報がない、古い、利用者の権限では閲覧できない場合も確認対象に含めます。確認できない内容は断定せず、情報の不足や問い合わせ先が分かる応答を検討します。

なお、利用するAIサービスには更新や提供終了があります。変更があったときに確かめ直せるよう、確認用の質問一式を残しておきます。

USE CASES

AI導入で変わる業務

相談を受けたときに検討する組み立て方の例です。特定のお客様の事例をもとにしたものではありません。

  • 社内ルールの問い合わせ対応

    いま経費や出張のルールを、総務が規程を見ながら都度回答する。同じ質問が繰り返し来る。変わること質問を文章で入れると、規程のどこに書いてあるかを示して答える。AIが担う/人が決めるAI:該当箇所を探して回答をまとめる人:判断が要る質問への回答
  • 顧客からの問い合わせ対応

    いま過去の対応履歴とFAQを探しながら、担当者が回答文を書く。担当者によって書き方が違う。変わること近い事例を示しながら回答案が出る。担当者が直して送る。AIが担う/人が決めるAI:事例を探して回答案を作る人:送るかどうか、どう直すか
  • 会議の議事録づくり

    いま録音を聞き直しながら、要点と決定事項を書き起こす。変わること要点、決定事項、次にやることが下書きとして出る。AIが担う/人が決めるAI:記録から要点をまとめる人:内容が合っているかの確認
  • 報告書や提案書の下書き

    いま白紙から書き始める。過去の似た文書を探すところから時間がかかる。変わること過去の文書と社内の書式を参照して、体裁の揃った下書きが出る。AIが担う/人が決めるAI:下書きを作る人:中身の判断と最終の文面

HOW WE VERIFY

人が確認する範囲を決める

生成AIを業務に入れるとき、最も重要なのは、AIに任せる範囲と人が判断する範囲の線引きです。

線を引くときは、次の観点で分けます。

  • 間違いへの気づきやすさ。 利用者が内容を判断できる領域か、専門知識がないと気づけない領域か
  • 間違ったときの影響。 社内で修正できる範囲か、社外や取引に影響するか
  • 確認にかかる手間。 確認の手間が、作業の短縮分を上回らないか
  • 記録の必要性。 判断の経緯を残す必要がある業務かどうか

そのうえで、確認する画面、確認する担当、修正した内容の残し方を設計します。確認を挟むこと自体が負担にならないよう、画面の作りも含めて検討します。

例えば診療に関わる情報の整理や、法的判断を伴う文書の下書きでは、AIの出力を補助として扱い、担当する専門職が内容を確認・判断する範囲を明確にします。対象業務の要件を確認したうえで、利用できる範囲を検討します。

WHAT WE COVER

生成AI活用で行うこと

対象業務の選定、文書の整理、実装、運用開始直後の調整のうち、必要な支援を状況に合わせてご提案します。

図は左右にスクロールしてご覧ください。

現場の機器・データ取得現場データのAI活用支援 で扱う既存システム・社内データAI(判定・生成・検索)画面・通知権限・ログ・人の確認運用開始直後の調整定着・運用の引き渡しAI定着・内製化支援 で扱う立方体のある層が、このページで設計・実装する範囲
機器から定着までの層のうち、このページで受け持つ層。他の層は関連ページで扱う
  1. 01

    対象業務の洗い出しと、生成AIで扱いやすいテーマの選定

  2. 02

    参照させる文書の選定と、AIが扱える形への整理

  3. 03

    社内の文書を参照して回答する仕組み(RAG)の設計と実装

  4. 04

    根拠の示し方と、参照できる範囲に応じた権限の設計

  5. 05

    利用する画面と、業務システムからのデータ取得の設計

  6. 06

    人が確認する範囲と、記録の残し方の設計

  7. 07

    確認用の質問一式の用意と、運用開始直後の調整

HOW IT WORKS

生成AI導入の進め方

プロジェクトによって前後しますが、基本の流れは次のとおりです。

  1. 対象業務を決める日々の作業の中から、情報を探す・まとめる・下書きを作る作業を洗い出し、効果が出そうな範囲を選びます。候補が複数あって絞れていない状態からで構いません。この洗い出しから、アルネッツが一緒に行います。
  2. 参照するデータを確認する対象にできる文書やデータの所在、形式、更新の頻度、権限の状況を確認します。
  3. 小さく作って試す限られた範囲で動く形を作り、実際の業務で使う質問や作業で確かめます。
  4. 業務システムにつなぐ利用する画面、権限、ログ、人による確認フローを設計して実装します。
  5. 運用しながら調整する利用状況と回答の内容を見ながら、対象範囲や設定を調整します。

対象業務と参照するデータの範囲によって、必要な期間は変わります。運用開始後は、利用状況の確認、参照する文書の更新、回答内容の見直しが続きます。「更新をどう回すか」で決めた担当が、この運用を引き継ぎます。

SMALL START

小さく始めるときの目安

例えば、1部門・20名程度を対象に、参照する文書を絞って始める方法があります。利用者の人数や文書の範囲は、対象業務に合わせて決めます。

準備・構築後の試用期間は1〜2か月程度を一つの目安とし、業務の頻度や評価に必要な質問数に応じて決めます。実際の質問と回答を見ながら、参照する文書や設定を調整します。

FIRST MEETING

初回のご相談で確認すること

資料や要件が揃っていなくても相談できます。対象業務が決まっていない段階でも、時間がかかっている作業を挙げていただければ、そこから絞り込みます。分かる範囲でお聞かせください。

  • 対象にしたい業務と、その中で時間がかかっている作業
  • 参照させたい文書やデータの種類と、保管されている場所
  • 文書の更新頻度と、更新を担当している部署
  • 社外にデータを出せるかどうかの社内ルール
  • すでに利用している生成AIサービスがあれば、その利用状況
  • 想定している利用者の範囲と人数

うかがった内容をもとに、最初に対象にする業務の候補と、参照する文書の範囲をどう区切るかをお話しします。

支援の範囲や進め方は、業務と現在の構成をうかがい、お客様と相談しながら具体化します。期間・費用・お渡しする資料、運用時の役割分担も、その内容に合わせてご案内します。

初回は業務や課題の概要をお聞かせください。機密情報や個人情報を含む資料は、共有できる範囲と取り扱い条件を確認してからお預かりします。

生成AI・AIエージェントの活用を相談する

FAQ

よくある質問

Qすでに使っている生成AIサービスを活かして、RAGや社内AIチャットを作れますか。

活かせる場合があります。いまの利用状況、契約している範囲、社内ルールを確認したうえで、既存の環境を使う構成か、別に用意する構成かを検討します。

Q社内の文書が整理されていません。それでもRAGは作れますか。

紙やスキャン画像の文書は、選ぶ仕組みと実際の資料に合わせて取り込み方を確認します。まず対象範囲を決め、すべてを整理してからではなく、よく使われる文書に絞って作り、運用しながら広げます。整理が必要な範囲は、お客様側の作業とアルネッツの作業を分けたうえで進めます。整理を済ませてから相談する必要はありません。最初は、どんな文書がどこにあるかをうかがうところまでです。

QRAGや生成AIの回答の精度は、どう確かめますか。

どのAIサービスを使っても、生成AIの回答が常に正しいことを保証する仕組みはありません。そのため、参照した資料と該当箇所を一緒に示し、利用者が自分で確かめられる形にします。あわせて、業務で使う質問を集めて確認し、人が確認する範囲を設計します。

Q社外にデータを出さずに、生成AIやRAGを使えますか。

社外に送信しないことが条件の場合は、お客様の環境内で動くモデルを使う構成を検討します。設備や処理量、求める回答水準を確認して実現可否を判断します。外部サービスの利用が認められる場合は、送信する情報の範囲、保存期間、学習利用の条件を確認して構成を選びます。

Q社内の業務システムのデータも、RAGで参照させられますか。

参照できる場合があります。対象システムからのデータ取得方法、権限の扱い、更新の反映方法を確認したうえで設計します。連携の詳細は既存システムへのAI連携にまとめていますが、どちらの内容かで迷う必要はありません。相談の窓口は同じです。

対象になりそうな業務を、一緒に洗い出すところから。

参照させたい文書やデータが整理されていない段階でも相談できます。

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