FIELD DATA & SENSING

現場のデータを、判断に使える形にする。

点検の記録も、設備のセンサーの値も、現場で撮った写真も。たまってはいるが、使えていない。

アルネッツは、業務システムとあわせて、現場で使う機器の企画・設計・開発も手がけてきました。測る、集める、判断する、知らせる、記録する。この一続きを、業務の中で回る形に設計します。

WHAT'S HAPPENING

たまったデータが、判断に使われていない

活用が進まない背景には、例えば次の3つがあります。

  1. 01何を判断したいのかが決まっていない。
  2. 02データが業務システムの外に置かれている。
  3. 03判定した結果を誰にどう渡すかが決まっていない。

まず、判断したいことと、データ・結果の受け渡しを整理します。

精度を上げることより先に、何を判断したいのかを決める必要があります。ここが決まっていないと、AIが出した結果の使い道もありません。

現場や業務にたまっているデータを、AIで判断に使える形にする設計と実装を行います。画像、音声、センサー、実績データが対象です。

このページでは、現場でのデータ取得・判定・通知・記録を中心に扱います。文書の検索・要約・文案作成については、生成AI・RAG・AIエージェント活用支援をご覧ください。

WHAT AI CAN DO

画像・音声・センサー・実績データの活用

現場や業務のデータの種類ごとに、AIで扱える形にする方法を整理しています。

図は左右にスクロールしてご覧ください。

いま現場で目視1点ずつ確認する紙に記入担当者ごとに観点が違う事務所で転記表計算に打ち直す報告書を作る写真を探して貼る提出確認と承認に回すAIと連携すると点検写真の確認 — 設備A 2026-08-30No.01 / 配管A問題なし補修No.02 / 配管B問題なし補修No.03 / 配管C要確認交換No.04 / 配管D問題なし補修No.05 / 配管E要確認補修No.06 / 配管F問題なし補修仕分け中報告書設備A 2026-08-30 — 写真6枚、判定と人の判断つきで組み上がった確認して提出後から探す作業が減る確認を省く範囲は検証して決める交換や補修の判断は人判定と人の修正が記録に残る
点検写真をAIが仕分け、確認の優先順位を付ける例です。人の確認を省ける範囲は、実際のデータでの検証と見落とした場合の影響を踏まえて決めます。
  1. 01

    画像や動画で、状態を判定する

    外観、設置状況、施工後の状態、作業の記録、本物かどうか(真贋)の確認。人が目視で確認している作業のうち、AIで仕分けや確認の優先順位付けを補助できる部分から検討します。確認を省ける範囲は、実際のデータでの検証と見落とした場合の影響を踏まえて判断します。

  2. 02

    音を、数値にして扱う

    現場でのやり取りや点検時の報告は、音声認識で文字にして残せます。設備の音は扱いが違い、まず大きさや周波数の成分といった数値に変換します。そのうえで、異音がいつ、どのくらいの頻度で起きているかを見えるようにします。
    人によって聞こえ方は違います。数値と記録に置き換えることで、経験の浅い人でも同じ基準で見やすくなります。

  3. 03

    実績データから、先を予測する

    必要数、稼働、来訪、問い合わせ件数。過去の実績と、影響しそうな条件を突き合わせて、傾向を出せるかどうかを確かめます。

  4. 04

    いつもと違う状態に、気づく

    設備の測定値、処理の件数、通信の間隔。異常が起きてから原因を探すのではなく、変化が出た時点で知らせる仕組みとして設計します。

  5. 05

    センサーやデバイスのデータを、集めて監視する

    測定値を定期的に集め、あらかじめ決めた値(しきい値)を超えたら通知する。取得から蓄積、監視、通知までをまとめて作ります。

  6. 06

    写真や帳票を、読み取って転記する

    現場で撮影した写真、手書きの記録、紙で受け取る帳票。転記そのものを減らす方向で、読み取りと確認の流れを設計します。

この6つは、どれも全部がAIでできているわけではありません。どこからがAIなのかを先に整理しておくと、必要なデータの量も、かかる手間も見当がつきます。

図は左右にスクロールしてご覧ください。

AIを使わない 測る 送る ためる 決めた値で知らせる 機器・センサー 通信・持ち帰り 蓄積・整理 しきい値による通知 ルールで扱える処理を活かし、特徴の判定や傾向の把握にAIを検討する AIが関わる いつもの状態から外れたものを見つける 大量の例から、仕分け方を覚える しきい値に達していない変化も捉えられる 写真・音を見分ける
正常なときのデータがたまるまでは、上の段から始める。ここを飛ばすとAIも効かない
AIを使わない部分

測る、送る、ためる。この範囲は、機器とプログラムの仕組みで作ります。「センサーやデバイスのデータを、集めて監視する」で挙げたしきい値による通知も、人が決めた値と比べているだけなので、ここに入ります。すでにお使いの監視の仕組みは、多くがこの範囲です。

AIが関わる部分

AIによる異常検知とは、過去のデータから「いつもの状態」を捉え、しきい値には達していなくてもそこから外れた状態を見つける仕組みです。写真や音を、大量の例から「どう見るか」を覚えさせて仕分ける。過去の実績から先の傾向を出す。音声や手書きを文字に起こす。決めた規則では書き切れない判断や変換が、AIの担当範囲です。

あらかじめ決めたルールで対応できる処理は、その仕組みを活かします。画像や音の特徴の判定、実績データからの傾向の把握など、ルールだけでは扱いにくい部分でAIの活用を検討します。

だから、順番があります

AIに「いつもの状態」を覚えさせるには、正常なときのデータがある程度必要です。写真の仕分けでは、「これは要確認」といった印を付けた例を使う方法があります。現場の判断基準をうかがい、印付けの方法や必要な作業、役割分担を一緒に検討します。データが足りない段階からの進め方は「データを判断に使うまでに決めること」で扱います。

WHAT TO DECIDE

データを判断に使うまでに決めること

AIに判定させる前に、決めておくことがあります。判断したいことや結果の使い方を整理し、業務に合う活用方法を一緒に検討します。

図は左右にスクロールしてご覧ください。

01未定何を判断したいか人が見て決めていること02未定どのデータが使えるか形式・量・場所・期間04未定AIが仕分け/人が確定どこまで任せるかAI人05未定結果をどこに返すか画面・通知・既存システム06未定データを取り続けるか誰が・いつ・どこに03未定取れていないとき集める仕組み、取り始めるところから運用しながらデータを増やし、判定を見直すAIに判定させる前に、この6つを決めておく
判断したいことから、データを取り続ける形までの検討項目です。進める順番や人が確認する範囲は、現場の状況に合わせて相談します。
  1. 01

    何を判断したいのか

    「AIで何かできないか」という段階から始まることもあります。まず、いま人が目で見て決めていること、経験で判断していることを洗い出し、そのうちどれを対象にするかを絞ります。

    判断の内容がはっきりしているものほど、扱いやすくなります。

  2. 02

    どのデータが使えるのか

    すでに取れているデータの形式、量、保管場所、期間を確認します。

    写真や音声、測定値に個人情報などが含まれる場合は、取得・利用・共有できる範囲を確認します。保存場所、保存期間、削除の担当と、外部サービスへ渡せる情報も、データの提供前に整理します。

  3. 03

    データが使えていない、取れていないとき

    データの状態によって、最初に決めることが変わります。状態は大きく2つに分かれます。

    データはあるが、使えていない

    機器の中、個人のスマートフォン、紙の記録。それぞれ別の場所にあり、まとめて見られる状態になっていない。この場合は、集約する仕組みづくりから始めます。

    そもそも、取れていない

    測定していない、記録が残っていない、写真を撮る習慣がない。この場合は、まず取得の仕組みを用意し、たまってから判定を検討する進め方になります。

    どちらの状態でも進められます。データが揃うまで待つ必要はありません。何を取り始めるかを決めるところから、一緒に整理します。

  4. 04

    どこまでAIが仕分け、どこから人が確定するか

    判定の結果をそのまま業務に反映するのか、担当者が確認してから確定するのか。見落とし(問題を見逃す)と見過ぎ(問題のないものまで拾う)のどちらを避けたいかによって、設計が変わります。

    安全や品質に関わる判断ほど、人が確定する範囲を広く取ります。

    例えば製造現場の良否判定では、AIが確認を補助する範囲と、品質の担当者が最終確認する範囲を分けます。自動処理を増やす場合も、評価結果と業務への影響を踏まえて条件を決めます。

  5. 05

    結果をどこに返すか

    画面に出すだけか、担当者へ通知するか、既存システムのデータとして保存するか。返し先が決まらなければ、判定の結果は使われません。

  6. 06

    データをどう取り続けるか

    一度の検証で終わらせず、運用しながらデータを増やせる形にします。誰が、どのタイミングで、どこにデータを残すのか。運用側の負担が増えすぎないように設計します。

USE CASES

AI導入で変わる業務

相談を受けたときに検討する組み立て方の例です。特定のお客様の事例をもとにしたものではありません。

  • 点検報告書の作成

    いま現場で紙に記入し、事務所に戻って表計算ソフトに転記する。変わること現場で撮って入力すれば、その場で物件に紐づく。報告書は組み上がったものを確認する。AIが担う/人が決めるAI:写真を仕分けて確認を補助する人:交換や補修の判断
  • 設備の異常の見つけ方

    いましきい値を超えたときに通知する運用で、現在の設定では停止前の変化を捉えきれないことがある。変わることしきい値に達していなくても、いつもの範囲から外れた状態を知らせる。既存の通知はそのまま残す。AIが担う/人が決めるAI:正常な範囲を捉えて外れを見つける人:点検に行くかどうかの判断
  • 現場写真の整理

    いま撮った写真を後から仕分ける。どの物件のいつの写真か、探すのに時間がかかる。変わること撮った時点で物件と点検項目に紐づく。後から探す作業が減る。AIが担う/人が決めるAI:写っているものから分類の候補を出す人:最終的な紐づけの確認
  • 外観の確認

    いま目視で1点ずつ確認する。担当者によって見る観点が違う。変わることAIが確認の優先順位を付け、担当者が重点的に見る対象を絞る。確認を省く条件は事前に検証する。AIが担う/人が決めるAI:確認の優先順位付け人:良否の判定
熟練者の判断を、記録に残る形にする

どの例でも、「人が決める」側に残るのは、経験のある人の目と勘に支えられた判断です。その人がいるうちは問題になりませんが、異動や退職のたびに、判断の基準が失われていきます。

AIで判定の仕組みを作る過程では、「何をどう見て判断しているのか」を言葉と数値に置き換える作業が必ず発生します。この作業そのものが、属人化していた判断を整理する機会になります。

  • 判断の基準を、確認できる形で残す
  • 判定した結果と、人が修正した内容を記録に残す
  • 判断のばらつきを見えるようにし、手順の標準化につなげる

AIに任せるかどうかとは別に、この整理には意味があります。判定の自動化まで一気に進める場合も、まず基準の明文化とチェック機能の実装から始める場合もあります。どちらから着手するかは、業務の状況に合わせて決めます。

HOW WE VERIFY

AIの精度をどう確かめるか

精度は、撮影の条件、機器の設置状況、データの量と偏り、判断の細かさによって変わります。同じ仕組みでも、設置する現場が変われば結果が変わります。

進め方としては、次のようにします。

  • 実際のデータを使って、限られた範囲で試す
  • 覚えさせたデータとは別のデータで確かめる(同じデータで確かめると、見かけの精度が高く出ます)
  • 業務で許容できる誤りの範囲を、先に決めておく
  • 見落としと見過ぎのどちらを重く見るかを決める
  • 人が確認する範囲を含めた全体で、業務が回るかを確かめる

AI単体の精度ではなく、人の確認を含めた仕組み全体で判断します。運用を始めた後も、実際のデータで確認しながら調整できる前提で設計します。

WHAT WE COVER

現場データ活用で行うこと

現場のデータを扱うには、測定する機器、データを送る仕組み、蓄積する場所、判定の処理、結果を見る画面、通知の経路が必要になります。この全体を、デバイスから業務システムまで一続きで設計します。

図は左右にスクロールしてご覧ください。

測る 送る ためる 判断する 知らせる 記録する 機器・センサー 通信・持ち帰り 蓄積・整理 AI・しきい値 通知・管理画面 業務システム 点線の箇所は、担当を分けると止まりやすい境界 この一続きを、分けずに設計します すでにある機器やシステムは活かし、足りない範囲だけを補います
測る・送るは機器、判断するはAI、知らせる・記録するは業務システムが受け持つ
  1. 01

    対象にする判断の整理と、使えるデータの確認

  2. 02

    データを取得する仕組みの用意(機器の選定、必要に応じた設計・開発)

  3. 03

    測定値や画像を集めて蓄積する仕組みの構築

  4. 04

    機器の識別・認証と通信の保護、設置後の設定変更や更新の方法の設計

  5. 05

    判定・予測・異常検知の実装と、実際のデータでの検証

  6. 06

    通知の条件と経路、結果を確認する画面の設計

  7. 07

    人が確定する範囲と、判定結果・修正内容の記録の設計

  8. 08

    既存の業務システムへの反映と、運用開始直後の調整

業務システムだけでなく、電子回路、基板、マイコン、各種センサーといったハードウェアの企画・設計・開発も対象です。測定センサーや真贋判定機のように、判定そのものを担う機器も開発しています。

扱ってきたセンサーには、GPS、電波、バイタル、線量(放射線)、加速度、ジャイロなどがあります。

通信方式は、ネットワークの有無や電源など、現場の条件に合わせて選びます。HTTP(S)、MQTT、LoRaなどが選択肢になります。

アルネッツの製品には、デジタルサイネージ配信端末のCast Edgeと、配信管理システムのCast Signがあります。機器と、それを管理するシステムを一体で開発・提供している例です。

HOW IT WORKS

現場データ活用の進め方

プロジェクトによって前後しますが、基本の流れは次のとおりです。

  1. 何を判断したいかを決める対象の現場や工程と、いま人が判断していることを確認し、どれを対象にするかを絞ります。
  2. いまあるデータを確かめる種類、量、保管場所、取れていないものを確認します。足りなければ、記録を残すところから始めます。機器の選定や開発が必要な場合は、この段階で条件をうかがいます。
  3. 限られた範囲で試す対象を区切り、実際のデータを使って判定を試します。確かめ方は「AIの精度をどう確かめるか」のとおりです。
  4. 業務に組み込む結果の返し先、通知の条件と経路、人が確認する範囲、機器からデータを取り続ける仕組みを設計して実装します。
  5. 現場で使いながら調整するしきい値や判定の基準を見直し、対象を広げるかを判断します。

全工程をまとめて進めることも、途中の工程から参加することもできます。すでにデータが取れている場合は、「何を判断したいかを決める」だけを行い、「いまあるデータを確かめる」を短く済ませて「限られた範囲で試す」に進みます。

SMALL START

小さく始めるときの目安

すべての現場に一度に広げる必要はありません。対象を1つの工程、1つの拠点に区切って始める形が現実的です。

試用期間は、判定したい事象の発生頻度や必要なデータ量に合わせて決めます。日常的にデータが得られる業務では、1〜2か月程度を目安に使い勝手と判定結果を確認する進め方もあります。機器の準備・構築や、判定に必要な記録がたまる期間は別に見込みます。

FIRST MEETING

初回のご相談で確認すること

資料や要件が揃っていなくても相談できます。何を判断したいかが決まっていない段階でも構いません。最初の打ち合わせは、いま人が判断していることと、手元にあるデータの種類の2つが分かれば始められます。分かる範囲でお聞かせください。

  • 対象にしたい現場や業務と、いま人が判断していること
  • 取得しているデータの種類と、保管されている場所
  • データの量と、いつから残っているか
  • 使用している機器やセンサーがあれば、その種類
  • 判定結果を反映したい既存システムの有無
  • 現場の環境(ネットワーク、電源、設置場所の条件)
  • 希望している時期

うかがった内容をもとに、AIを使う範囲と使わない範囲の見当と、まず何から確認するかをお話しします。

支援の範囲や進め方は、業務と現在の構成をうかがい、お客様と相談しながら具体化します。期間・費用・お渡しする資料、運用時の役割分担も、その内容に合わせてご案内します。

初回は業務や課題の概要をお聞かせください。機密情報や個人情報を含む資料は、共有できる範囲と取り扱い条件を確認してからお預かりします。

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FAQ

よくある質問

Q現場の写真を社外のサービスに出さずに、AIで判定できますか。

社外に送信しないことが条件の場合は、お客様の環境内で処理する構成を検討します。必要な機器、処理量、求める判定水準を確認して実現可否を判断します。一部の送信が認められる場合は、送信する項目や画像の範囲、保存・利用条件を別途確認します。

Qデータが少なくても、異常検知や画像判定は始められますか。

取れているデータで試せるかを先に見て、足りなければ何を取り始めるかを決めるところから支援します。記録がたまる期間は、判定を試す前に別に見込みます。

Q画像判定や異常検知の精度は、どのくらい出ますか。

実際のデータを使って限られた範囲で試し、業務で使える水準かどうかを確かめたうえで判断します。撮影条件や機器の設置状況によって変わるため、実際の環境で確かめながら進めます。詳しくは「AIの精度をどう確かめるか」をご覧ください。

Qカメラやセンサーなどの機器から、まとめて用意してもらえますか。

対応しています。既製品の選定から、必要に応じた機器の設計・開発まで行います。電子回路、基板、マイコン、センサーの設計も対象です。台数や設置環境によって進め方が変わるため、まず条件をうかがいます。すでに使用している機器がある場合は、そこからデータを取り出せるかどうかの確認から始めます。機器の開発が中心になる場合は、ハード&ソフトのご相談からも承っています。

QAIの判定結果を、既存の業務システムに反映できますか。

対象システムの構成と、データの受け渡し方法(API、ファイル、データベースなど)を確認したうえで方法を決めます。連携の設計については既存システムへのAI連携もあわせてご覧ください。

Q現場にネットワークがなくても、センサーや画像のデータを使えますか。

その前提で構成を検討します。機器側にデータをためて後から送る、限られた範囲だけ通信する、持ち帰ってから取り込むなど、現場の条件に合わせて設計します。

いま取れているデータで試せるかを、確認するところから。

データが揃っていなくても構いません。何から取り始めるかを決めるところから相談できます。

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