
シティア自治体は「シティアクラブ」を母体とし2007年に発足。住民の皆様が親睦を深め、「福祉」「文化」「スポーツ活動」などを 通し、明るく安らぎのある住環境を築き地域貢献を行っています。
システム導入の背景と経緯
2019年自治会、私(齊藤)が公認サークル部会という自治会組織(現在は名称を公認サークルガーデニング部会に変更)の役員を務めていたとき、当時の山田自治会長からデジタルサイネージをやりたいという話がありましたが、具体的な製品の選定には至りませんでした。私が自治会長に就任した2023年には、ペーパーレス化の取り組みへの期待の高まり、負荷などの問題もあり回覧板は廃止されており、かつ掲示板の閲覧頻度の低下も懸念されるなど、デジタル化による解決の必要性も頭によぎりながら自治会長任務開始の船出となりました。
そんな中、2023年11月にシティアは創設20周年を迎え、夏から冬にかけて多くのイベントが予定されていたため、告知を効率的に行うために必要不可欠との思いからデジタルサイネージの導入を夏前に決断しました。
機器の購入配置の場合、理事会承認(管理組合の決定機関)が必要です。アルネッツ社のSTB機器 (再生装置)の場合は購入を伴わないレンタルプランも用意されており、これを採用することで、自治会主導で運営できることが分かりました。利用料を支払う方式で、資産購入も保持もしないので自治会でも導入できます。自治会で導入したらからといって自治会マターしか投影しない訳ではありません。管理組合の年次定期総会の出席票の提出期限の案内や、防災会の防災訓練の告知など住民に為になる情報は組織を超えて投影しています。
自治会は人々のコミュニティをつなぐ活動、たとえば「お祭り」や「文化祭」「音楽イベント」の運営も行っているため、いつでも情報を発信できるデジタルサイネージは、活動を支える重要なツールとなっています。Wi-fiに接続しているので管理者のパソコンでコンテンツをアツプするとリアルタイムで更新ができます。イベントが終了したら翌日には投影停止を自宅のパソコンから操作が出来るのも便利です。掲示板の場合、イベントが過ぎても掲示されたままのポスターを見かけますが、デジタルサイネージは投影場所に行かずに改廃できるのもメリットです。
どのようなポイントを考慮してシステムを選定したか
購入が不要なレンタルプランがあること、操作が簡単であること、1台から申し込みができることを選定のポイントにしました。複数の企業に問い合わせた結果、これらの条件を満たしていたのは株式会社アルネッツだけでした。
当社製品の利用用途
導入後の効果や利点
都内にある文化学園大学がシティアの全住民を対象にアンケートを実施しました。回答率は26%でした。この調査は5年おきに調査が行われています。シティアは建築家染谷正弘氏がコミュニティ活動が活発になるようにと思いを巡らせて建物を配置した染谷正弘氏の作品でもあると思います。「シティアクラブ」という組織と建物は融合され産み落とされたコミュニティをはぐくむ愛の巣・結晶なのです。ただし、当初からの住民は各種事情から減り、そうした経緯を知らない住民が増えてきています。調査結果も年を追うごとに、コミュニティに対する意識や施設の利用状況、サークル活動への関与の割合は変化してきています。人の入れ替えは悪いことではありません。新しい風を吹き込んでくれます。文化学園大学のアンケート結果は過去と今を繋げ、シティアの未来図を描く上では非常に貴重な存在です。シティアの変化を定点観測していただき、当初のDNAを守っていく秘策を明示してくれることでしょう。
今回の調査では220件の回答があり、「デジタルサイネージは有効ですか?」という質問には56%以上が「有効」と回答しました。
この56%の支持率を見て皆様はどう思われますか?「シティアにしては低いのでは?」こんな感想持たれたと思います。それは2棟あるうちの1棟のみにデジタルサイネージを設置しているためです。もう1つの棟の居住者にはあまり認識されていないことが挙げられます。今設置していない棟にはデジタルサイネージを配置するのに適した場所がありません。しかし、そうした状況を放置できないのがシティアの自治会です。現在設置していない棟のそばには森の中のオープンカフェがありますので、ここに設置することでこれまでデジタルサイネージを見る機会の少なかった棟の住民にも見てもらえる機会を増やす考えです。